起業アイデアの出し方7つの視点

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

これから自分で起業したいと思っているけど、起業アイデアをどうやって探せばいいか?そんな悩みをもっている人向けに、僕の個人的な経験則をベースに、起業アイデアの出し方の7つの視点を紹介したいと思う。

ちなみに僕は46才で会社勤めをやめて、自分で事業をはじめて来月で3年になる。会社勤めしていた時は、新規事業企画の部署に長くいて、新規事業を立ち上げる経験を多くさせてもらった。

でも、実際、会社勤めをやめて、自分の資本で事業を新しく始めるとなると、今まで会社の中でやっていた新規事業立ち上げの視点とは大きく異なった。

ちなみに、今回の対象は基本、自分の資本で事業を立ち上げる、というケースを対象としている。社内で新規事業を始めるケースも若干参考になるポイントもあるかもしれないけど、あくまで自分のタネ銭で、自分のリスクとオーナーシップのもと、始める商売を想定している。

前置きが長くなったので、本編に行きたいと思う。

起業アイデアの出し方7つの視点

結論から言うと、斬新なアイデアは必要ない。

結論から言うと、起業アイデアに斬新さやユニークさは必要ないと思っている。なぜならば、今回のケースは別に出資者を募ることなく、自分のタネ銭で始める起業だからだ。

それに、僕の経験上、

  • 起業アイデアというのはだいたいアテが外れる
  • 自分が考えているアイデアはだいたい他の人も考えている。

といった確率が高い。なので、斬新な起業アイデアを考えることに時間を使うより、「軽く、現実的で、しなやかな」起業アイデアを選択して実行すべきだと考えている。

そんな「軽く、現実的で、しなやかな」起業アイデアを探したり、組み立てたりするきっかけになる7つの視点を、僕なりにまとめてみた。

1.市場ニーズの視点:人のやりたくないことを考えてみる

「起業の本質は人のやりたくないことをやることだ。人の思い付かないことをやるのではない。」

以前、起業の本質についてそう語った宋文洲さんのツイートを、糸井重里さんが「すごいリアリズム。それは成功率も高そうだ。」とコメントしてほぼ日のエッセイで紹介したことがあった。

糸井さんはさらに、人のやりたくないことをガマンしてやっているだけでは仕事は育たないから、「こうすればもっとうまくやれる」とか「こんなふうにしたら、イヤじゃない方法でやれる」と、工夫したり再編集したりするところに、さらに本質があると語っていた。

僕もホント、そう思う。

「人のやりたくないこと」という言葉は「人がやれないこと」に置き換えてもいいと思う。

逆に言い換えると、「多くの人が憧れる仕事、やりたがる仕事」で起業すると、競争が激しくてなかなか辛いと思う。

2.自己対話の視点:自分が本当に好きで続けられるものを考えてみる

世の中の流行り廃りではなく、自分軸で本当に好きな仕事を事業にすべきだと思う。なので、斬新なアイデアは必要ない。それより、好きこそ物の上手なれである。

これには2つの理由がある。

1.起業の重要成功要因は「粘り強さ」

起業の最も重要な成功要因は、「粘り強さ」である。粘り強さの根元はその仕事がどこまで好きで深掘りができるかである。

損得や世の中のトレンド起点で選択した起業アイデアには、この粘り強さが備わりづらいと思う。

2.自分で営業した時に魅力的に語れる事業かどうか

起業のはじめは自分ひとりで営業にいくところから始まる。その際、営業を受ける側の視点に立った時、その事業(商品、サービス)の中身を見定めるだけでなく、起業家の立ち振る舞いも見定めている。

その時に、どこまでその事業を魅力的に語れるかどうかのポイントは、「そもそも自分がその事業が好きかどうか」というのが肝なんじゃないかなと思う。

なので、儲かりそうかどうかより、好きか嫌いかで起業アイデアを探すことをおすすめする。

3.競合の視点:小が大を倒せる切り口を探してみる。

起業というのは、当たり前だけど新規参入である。そこには既存のプレイヤーがいて、競争しながらその市場の経済圏で自分のポジションを作っていかなくてはならないケースがほとんどである。

小資本で始める時、大手の既存の競合とどうやって戦っていくか、競争戦略の視点でも起業アイデアを磨く必要がある。

ポイントは3つくらいあるかな、と思う。

1.既存の市場を細分化してニッチトップのスペースを探す

既に市場として認知されているカテゴリーをさらに細分化してみて、その新しく刻んだ市場で、トップになれる切り口がないか探してみる。

2.新しい価値提案でリプレイスができそうな市場

既に強力なプレイヤーがその市場を占有しているのだけど、技術的なイノベーションとかでベースのプラットフォームが変わるとか、これからの世の中的な価値転換で大きくリプレイスできそうな市場。

3.Webマーケティングのノウハウが活かせる市場

WebマーケティングのノウハウやWebメディアの集客力を使えば、新規参入でも顧客を獲得できそうな市場(Webマーケスキルを磨くこと前提だけど)

僕的には、この視点で起業アイデアを考える時に参考になったのは、「ランチェスター経営」の考え方だった。以下の本が読みやすくて参考になるので、一応リンクを貼っておきます。

「ランチェスター経営」のオススメ参考本:【新版】小さな会社★儲けのルール

4.自己資産の視点:今までのつながりやバックグラウンドを活かして、とりあえずの売上が見込めるものを考えてみる。

起業は、はじめの立ち上がり方がとても大切である。小資本の場合、日銭が稼げないと、その先のやりたい夢に挑戦できない。

まず、現状持っている自己資産をどのように使えば、直近のビジネスを回していくことができるか、という視点は起業アイデアを考える時、とても重要だと思う。

自己資産の活用というのは例えばこんなポイント

  1. 起業した時の顧客になってくれそうな人脈
  2. 起業した時に手伝ってくれそうな仲間
  3. 起業した時に自分のブランディングとして使えそうなキャリア

5.未来からの視点:これからの時流に向かっていくものを考えてみる。

未来を想像したらワクワクするテーマ、その中でどんな仕事が社会的にニーズがありそうか、ということを考えるのもベタだが、大切である。

この時に大切なのは、設定する時間軸の感覚と、(表層的な変化ではない)本質的な価値変化の見極めである。

例えば、今流行っている、もしくはこれから流行りそうなもの、ってのは極論、外したほうがいい思う。できれば、さらにその先の変化くらいの時間軸を想定して、起業ネタを考えるほうがいいかなと思う。

世の中的に、「これから流行る」と言われているものには、今年か来年に消費されて終わってしまうような一過性のネタも多いような気がするので。

そして、その未来の流れの中で、自分のやりたい仕事がどのようなスタイルに変化していくのか、また自己資産をどう変換して活用すれば新しい価値を作ることができるか、想像していくのがいいと思う。

新規参入はしがらみがない分、いち早く未来のスタイルに近づけるという、強いアドバンテージがあると思う。

6.事業モデルの視点:活動自体が資産化する事業モデルを考えてみる。

新規事業を考える時、「スケールするビジネスモデルかどうか」というキーワードをよく聞く。僕的には、スケールするビジネスモデルというのは、あくまで結果論であって、大切なのは事業活動自体が資産としてストックしていく形になっているかどうかのほうが大切だと思っている。

起業時は直近の売上を獲得するのに全神経を使っていくのだけど、毎月の売上を追うだけだと疲弊するし、いつになっても楽にならない。

それに、ショットの大きな売上は、直近のライスワークにはいいけど、できればサブスクリプションのように毎月売上が積み上がっていくストック型のビジネスモデルの方を目指したいものである。

それは、人起点の労働集約型のビジネスではなく、サービス型やコンテンツ型、プラットフォーム型のビジネスにどう転換していくかという課題である。

ストック型のビジネスモデルを考える場合、とても大切なのは、何を収益を生む資産と定義づけるか、という視点である。

わかりやすいのは、Web中心のビジネスモデルの場合は、「SNSのフォロワー数」だったり、「WebサイトのPV」だったりする。

なにかしらのエンゲージメントであったり、トラフィックデータであったり、ノウハウであったり、初動のビジネス活動から戦略的に資産を溜めていける構造になっているかどうかが、結果としてスケールするビジネスを実現する鍵になるのだと思う。

7.コストと時間の視点:現実的な初期コストとランニングコストで試せるものを選ぶ

自分で事業を始めて感じたのは、キャッシュフローが本当に大切、ということである。

小さく始めて大きく育てる。初期コストやランニングコストをできるだけかけない。初めはなんでも自分でやる。安易に外注しない。苦笑

はじめからすごいWebサイトやWebアプリケーションを開発することありきの事業プランは正直オススメしない。

消極的な切り口での発想法(というより、いくつか出てきた起業アイデアを絞り込む消去法)だけど、起業アイデアをブラッシュアップさせる時はこの視点がとても大切だ。

まとめ。で、実際、起業してみて思うこと

1.事業プランは十中八九はずれる。

はじめにも書いたが、事業プランというのは、十中八九外れる。それに本当の競争優位性や差別化は、プランニングして生み出せるものでもない。なので、起業アイデアというのは、

  1. 軌道修正ありきで考える。なので、はじめから作り込みすぎない。
  2. まずはすぐに実行できるアイデアを優先する。

というのが大切かなと思う。

2.新規事業の成功はセンミツである。

これもよく言われる言葉であり、僕もそう思う。1000個やってみて3つくらい当たれば大成功、みたいな意味である。

だから、1つの会社を創業して1つの事業に失敗したら潰れる、みたいなプランだとかなりリスクが高い。

成功のポイントは、できるだけたくさんの数の挑戦をすることであり、それが可能な体制をどう実現するかということである。そのためにも初期コストやランニングコストが多くかかるような起業アイデアや、初めから大きな資本調達して、みたいな事業プランはオススメしない。

3.大きな組織ほど時間の制約に弱い。

大きな組織と闘う際には長期戦に持ち込ませるというのが、弱者にとって有利な戦略である。

これは投資の世界(戦争の世界でも)でよく言われる話なのだが、大きな組織ほどランニングコストが多くかかるし、ステークホルダーからの注文も多いので、短期的に成果を出すことにこだわる。(我慢強くない)

なので、そんな大きな競合と闘う場合、時間をかけてじっくりビジネスを続けていくことが、最大の戦略となる。もしかすると、大きな敵は時間の経過と共にやる気をなくして、市場から勝手に撤退してしまうかもしれない。

そして、サスティナブルに事業をやっていく一番大切なポイントは、当たり前だけど、その事業自体、自分が好きな仕事かどうかである。

4.なんだかんだ言っても営業力がすべて

いろいろ起業の企画をこねくりまわしたところで、やはり会社というのは営業力がすべてである。

それは営業担当の人がやる役割ではなく、メンバー全員がなんらかしらの営業的な活動をしていることが大切である。その中で創業者は先陣を切って営業をする必要がある。

そこで大切なのは、自分の事業を信じて粘り強く続けて改善していく力(Grit)だと思う。

ということで、起業アイデアの出し方の話から始まったこの記事だが、詰まるところ、これからどんな人生の時間を自分は過ごしていきたいか、という自己対話が根底にはあるのだと思う。

SNSでもご購読できます。

コメント

Comments are closed.