オーケストレーション型の組織運営のポイント

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クラウドのシステム管理の自動化から始まった「オーケストレーション」というフレームワークが、Webマーケティングの運営体制や組織論にも広がっている気がしている。

クラウドのシステム管理で言う「オーケストレーション」とは、「コンピュータシステム、アプリケーション、およびサービスにおける、設定、管理、調整の自動化」を意味し、「複数の統合されていないシステムにわたる多数のステップを含むプロセスやワークフローを自動化する方法」を指す。(RedHatさんのページからの引用

要は、複雑でバラバラな複数のシステムを、いい感じにまとめて自動運用してくれる技術のようである。

このコンセプトが、Webマーケティングの運営体制や組織論にどう展開されてきているのか?

「複雑化」「専門化」した組織へのオーケストレーション思考

クラウドのシステム管理と、Webマーケティングの運営体制で共通しているのは、それぞれの現場が「複雑化」「専門化」してきているということだ。

Webマーケティングの領域は、時間とともに拡張し、もはや「Webマーケティングできる人」というくくりで1人の人間に依存するフェーズではなくなっている。

手法毎にノウハウが細分化され、専門のWebマーケターが存在している。

これらの状況を受けて、Webマーケティングを実施していく組織も、みんなで力を合わせてひとつのことをやればいい、という時代でもなくなりつつある。

それぞれの領域のスペシャリストが、それぞれの持ち場で、いいパフォーマンスを出すことが、全体貢献につながっていくという流れに向かっている。

結果、ひとりのマネージャーが今までの延長線では一人ひとりの面倒を細かく管理することができなくなってきたために、各現場の自立を最大限尊重し、全体最適に注力していく、オーケストレーションという考え方が注目されてきているのだと思う。

オーケストレーション型の組織運営とは?

Webマーケティングの運営体制における、従来のマネージメントと、オーケストレーション型のマネージメントの違いは何か?

僕的にはこんな風に想像している。

それぞれの現場ごとに具体的な業務指示していくのが従来のマネージメントだとしたら、ひとつひとつの業務の進め方はそれぞれの領域のスペシャリストの自主性に任せて、全体のアウトプットをあげるための各領域の疎結合を調整していくのがオーケストレーション型のマネージメント、みたいな感じである。

「複雑化」「専門化」した組織では、従来の単一、一極集中のマネージメントが実質不可能なので、割り切って、現場の細かいことは個々の現場のスペシャリストの自走に委ねる、という思想である。

ピラミッド型の垂直統合の組織管理から、水平分業の協業体制へのシフトが根底の考え方にあるのだと思う。

水平分業型の組織は、それぞれの専門領域を担う、独立した小さなグループ同士の連携によって全体の組織が成り立つ。

オーケストラでいう、バイオリンとかを弾く弦楽器のグループであったり、フルートを吹く木管楽器のグループがあったり、というイメージである。それらがあわさって、オーケストラという全体構成が完成する。

今まではそれらの複数のグループをまとめた組織をまとめる人を「管理者(マネージャー)」といったけど、各グループが「複雑化」「専門化」した組織においては、「指揮者(ディレクター)」としての立ち振る舞いが必要とされてくるのだと思う。

「複雑化」「専門化」した組織をうまくオーケストレーションしていくポイント

「複雑化」「専門化」した組織をうまくオーケストレーションしていくポイントとは何か?

こちらの記事で挙げられている「モジュール型組織の必要条件」を参考にさせていただき、僕なりの解釈で表現してみるとこんな感じかな、と思う。

1.明確な仕事の定義

組織全体のミッションや目標が明確に共有された上で、各グループがどんな役割を担うべきか明確に定義されていることによって、それぞれ現場のスペシャリストは、自分は何をすべきか考え、質の高いアウトプットを出すことに集中できる。

2.疎結合な役割分担スキーム

それぞれのスペシャリストの独立性を尊重した上で、相互の動きに依存することなく、全体としての成果を挙げられる役割分担を作ること。それぞれが自立した上で、相互依存によるシナジーを発生させることができる組織作りを目指す。7つの習慣のゴールみたいな感じかな。

3.定量的な分析・共有環境

関係者全員で理解・共有できる定量的な成果指標を、組織全体、各グループ単位で設定し、いつもその状況が把握できる環境を提供しておく。

(プロセスは各スペシャリストに任せるが、アウトプットはみんなで共有できる環境を作っておく)

最後にもっと大切なポイント、そして自分なりのまとめ

最後に、これらの水平分業型の組織運営にとって、最も大切なポイントとして、「性善説に立つ」というのがあげられるのでは?と僕は思っている。

現場で日々自走しているスタッフを信用して、細かいことに口を出さない。(そもそも専門的なので口が出せないのもあるけど)

各専門領域のスタッフを信頼した上で、そのパフォーマンスをさらに引き上げるためのプロデュースに徹する。

従来のマネジメントが決して「性悪説」というつもりはないけど、箸の上げ下げ的な細かな業務ルールが積み重なった職場環境とは大きく異なる働き方が、これからの自走する組織に求められるのだと思う。

それは見方を変えると、現場で働く一人ひとりの人間にも、組織に甘えない大人(独立した個)になっていくことが、同時に求められていることなんだと思う。(もちろん、すべての業界がそうなると言っている訳じゃないけどね)

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