長い目でやっていくこと

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金融の世界で個人投資家が勝てる唯一の競争軸は、時間だという話を何かの本で読んだことがある。

機関投資家や法人は出資者と約束した期限があるから、そこまでになんとかして成果を出さなくてはいけない。でも、個人投資家にはそんな締め切りがないから、長期投資で成果を出せるチャンスがある、とその本には書いてあった。
会社経営も同じで、うちの会社は仲間内で出資して作った小さな会社なので、外部の出資者がいない分、前年比○%成長しなければいけない的な約束は何もない。なので、バタバタしてはいるけど、気持ち的には実はのんびりやっている。
僕は以前から、なぜ会社は前年比プラス成長を目指すことが前提になっているのか、本当の意味が理解できていなかった。(実は今でもそう)
急激な成長をしすぎて、びっくりするくらい早くダメになって跡形もなくなった会社を、今までいくつも見てきた。ずいぶん前には上場ゴールなんて言葉もあった。
会社の寿命が短くなっている一方で、個人の寿命はとてつもなく長くなってきている。
なので、僕は会社の業績って、あんまり急激に成長させてはいけないんじゃないか、とすら思っている。すごく適当だけど、ちょっとずつくらいの成長でいいんじゃないのかな。成長しなくてもやっていけるなら別にそれでも構わない。
働くという価値観は人それぞれだけど、僕の場合は、年金はアテにせず、健康寿命の終わりが働くことの終わりだと想像している。働く、というきかっけを無くしたら僕自身、どんな時間の過ごし方をすればいいか正直今はわからない。すごく暇になって寂しくなって困ると思う。
だから健康寿命を終える時に、自分の仕事を最高潮に自己満足できる状態に持っていくことが最高のフィナーレなんじゃないかな、と想像したりもしている。
80歳くらいのおじいさんになっても、今の仕事の延長をやっていることを想像するとすごくワクワクする。その時、どんなことをやっているのだろうか?バナー修正とかフォトショップ使ってやっているのだろうか?
そんなゴールに向けての一番の戦略は、好きな仕事を何十年も毎日コツコツ積み重ねていくことなんだと思う。
ルーティンワークこそ最強の戦術である。
と、まぁ、そんなことを書いてみた、無邪気な勤労感謝の日なのであった。

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