ディレクターバンクのコンセプトについて書きたいと思う。
ディレクターバンクのコンゼプトは、「ウェブ担当者視点でデジタルマーケティングを最適化する」だ。
ここには「ウェブ担当者と同じ現場視点で、運営を通じて成果を出していきたい」という想いを込めている。
そんな31文字の想いを26文字のコンセプトに込めている。もうちょっと短くできればいいのだけど。
僕たちがそんなコンセプトで事業をおこなう背景には、インターネットの2つの流れに対する認識がある。
ひとつはクラウド化だ。
インターネットは、世界の様々な垣根をなくし、コストやハードルを下げる一方、自らのソフトやハードもクラウド化によって劇的に安く簡単に利用できる環境を広めた。
だから今、半日くらいあれば、誰でもとりあえずホームページを作ることができるし、オンラインショップをオープンすることだってできる。
インターネットを使ったマーケティング環境も、新しい何かを開発するというより、既存にあるクラウドサービスを上手に組み合わせて利用していく時代になった。
限りなくマーケティングの重要成功要因は「どう作るか?」から「どう使うか?」に移行してきていると思う。
その結果、ソリューションベンダーより、使い手である顧客企業のほうに知見が蓄積され、その格差は広がっていくのだと思う。
だから僕たちは、ソリューション提供者視点ではなく、顧客企業(Web担当者)視点で、デジタルマーケティングを手がけていきたいと思っている。
もともと、僕たちは、制作会社やソリューションベンダー出身のキャリアではなく、自社のWebサービスを企画、運営してきた立場の人間なので、その視点や立ち位置はこれからも大切にしていきたいと思っている。
もうひとつはソーシャルメディア化だ。
オープンで双方向なインターネットにおいて、いまや情報の発信起点は一般ユーザーに移っており、SNSの広がりによってさらにその拡散力が高まっている。
昔はテレビや紙のメディアが情報の起点を作ることが多かったと思うけど、今はネットユーザーの発信する情報やコンテンツを後追いしている姿が目につく。
みんな昔よりテレビや紙メディアを見なくなったし、ネットにおいてもどこかのWebサイトを見るより、スマホで友達とメッセージ交換したりSNSをチェックしたりすることのほうが圧倒的に多い。
企業のデジタルマーケティングも自社Webサイトにそれなりの予算をかけてリニューアルをするだけでは、なかなか誰も気づいてくれない。
それじゃネット広告でも出して集客するか、という話になるけど、これも出しただけでは、はじめからなかなかいい成果を出すことはできない。
ユーザーや他社の動きに合わせて細かくチューニングしていく必要があるのだ。
それに、最近では分散型メディアという言葉に代表されるように、自社Webサイトにユーザーを集客していくのではなく、そもそもSNSの中に自ら入って情報提供していく形にシフトしてきている。そこでは、一般ユーザーのリアクションに反応しながら距離を縮めていかなくてはリーチを広げることはできない。
その結果、デジタルマーケティングの重要成功要因は、確実に「企画・制作」より「運営」にシフトしてきていると思う。
瞬発力的な企画や演出より、継続的な信頼感が重要だんだと僕は思う。
だから僕たちは、企画・制作ではなく、運営を通じてデジタルマーケティングを最適化したいと思っている。
なので、ディレクターバンクでは制作や開発を受託することはなく、基本的には運営を請け負うことにしている。
ディレクターバンクに参加してもらっているディレクターさんたちは、基本、当事者としてWebサイトの集客、コンテンツ運営経験があるディレクターさんたちばかりである。
僕たちは、最新のクラウドサービスを上手に使いながら、継続的な運営活動を通じて、顧客企業の売上やファンを増やしていく貢献をしていきたいと思っている。
そんな無理しない、地道なデジタルマーケティング集団なのである。