アライアンスという働き方

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インターネットによって、働き方や組織のあり方はどう変わっていくのか?

最近、DXという言葉がもてはやされているけど、インターネットに出会った頃から、ずっと僕の中にある関心テーマである。

僕自身、以前はインターネット関連の企業にいながら、会社組織は旧態然としたピラミッド型組織だったことに、窮屈さを感じていた。

働き方や組織のあり方にも、もっとインターネット的な、オープンで自由なフレームワークがあっていいんじゃないだろうか?

そんなことを志向して、自分自身、サラリーマンを辞めて起業した。

なので、僕が経営しているディレクターバンクの裏テーマには、今までとは違う、オルタナティブな働き方、組織のあり方を実践していく、というチャレンジがある。

ディレクターバンクにはいわゆる「従業員」はいない。「正社員」も「派遣社員」も「管理職」もいない。経営者は僕と鶴久さんだけで、後は業務委託契約を結んでいるフリーランスの方たちである。僕たちは、そんな仲間を「メンバー」または「パートナー」と呼んでいる。

そんな取り組みを通じて、僕たちなりに大切にしている考え方がある。

それは「アライアンス」という考え方である。一人ひとりの働く価値観を尊重した上で、対等な視点でWinWinに働いていける環境をプロデュースしていく。

僕は、これからの働き方や組織のあり方には、そんな「アライアンス」という考え方が必要だと考えている。

その名も「ALLIANCE」という本

そして、最近、その名も「ALLIANCE」という本を読んだ。

リンクトインの創業者が書いた、リンクトイン内で実践されている新しい雇用の枠組みを紹介した本である。

リンクトインに入社すると、個人と会社の間で「アライアンス合意書」が結ばれる。

「アライアンス合意書」には、雇用する側とされる側で、お互い相手に期待する役割を具体的に明記しており、契約書というより、相互信頼をはかるツールとして運用されているとのこと。

そこには、個人と会社それぞれの視点でどのような価値観、WinWinの関係で仕事を進めていきたいのかが、盛り込まれている。

さらに、「終身雇用を双方で約束しない」という前提で、雇用関係が終わった後でも、長期にわたるアライアンス関係を、お互い築いていきましょう、といった主旨も記載されている。

具体的には、リンクトインを退社したメンバー向けに、リンクトインでは退職者専用のオンラインコミュニティが運営されている。

そして、常にリンクトインとOB、OGが、新しい取り引きをすることが可能となっている。

このような、会社という法人と、そこで働く一人ひとりの個人が、協業パートナーとしてお互いを中長期的に尊重し合える関係作りは、今後の新しい組織のあり方として必要だと思った。

会社とはあくまで「場」であり、いい仲間が集まってナンボのものである。

「会社」というのはあくまで「場」である。

そして「場」の価値は、そこにどんな人間が集まって、どんな価値を創っているかで決まる。

なので、価値の主従関係としては、場に集まる人が「主」であり、場自体は「従」である。

行き詰まっている組織の場合、この価値観が逆になってしまっていることがある。まず「会社」という体裁を守ることが「主」になってしまい、そこで働く人達(本来の「主」)が犠牲になっているケースである。

右肩上がりの経済成長が続いていた時代では、終身雇用というモデルが、いわば「家族的な中長期な信頼関係」を担保する装置としてうまく機能し、双方にとって長期的なWinWinが実現していた。

「場」作りのコンセプトは「家族化(ファミリー)」だった。

しかし終身雇用が終わった今、擬似的な家族は解散せざるを得なくなった。

これからは、一人ひとりが自立した上で、より成長、成功が得られるアライアンス・パートナーが見つけられる「場」としての会社の役割が求められていくのだと思う。

そんな新しい「場」の実現には、大きく2つの成功要因が必要だと思う。

一つは、できるだけオープンかつフラットな形で参加でき、価値提供に合わせたフェアな見返りが仕組み化されていること。

戦国時代に織田信長が作った「楽市・楽座」の制度はある意味、そんなイメージかもしれない。今で言うインターネット的な「場」作りである。

それと、もう一つは、そういった「場」を信頼がおける人物が運営し、中長期の視点で育てようとしていること。

仕事というのはイノベーティブでなくては、継続的な成長は望めない。そしてイノベーションには、短期的失敗がある意味必要である。この視点で場を運営しないと、そこで働く人達は短期的に確実に手に入れられる成功だけを求めるようになり、結果、みんなが疲弊して「場」自体が行き詰まってしまう。

これらの成功要因が何らかの形で織り込まれることによって、そこに集まる人たちは安心して、中長期で新しい価値を創るためのトライアンドエラーに挑戦し続けようとするのだと思う。

今流行りの「心理的安全性」という考え方である。

どこまでオープンなアライアンスを広げられるか?

「会社」という「場」を発展させていくためには、社員との関係だけでなく、その他のステークホルダーに対しても、アライアンスを広げていくことも大切だと思う。

例えば、自社と顧客の関係。

ブックオフはある意味、自社と顧客の間に、WinWinなアライアンスモデルが構築されている。顧客は客でありながら、アライアンス・パートナーでもある。

例えば、自社と取引先の関係。

ディレクターバンクでは、基本、フリーランスのディレクターさんとのオープンでフェアなアライアンスモデルを志向している。

理想は、アライアンスの輪を「社員」「顧客」「取引先」「株主」などにも広げていくことによって、それらのセグメントの境目さえもなくしてしまうことが究極の姿なのかもしれない。

インターネットみたいな組織のあり方を目指して

1995年、インターネットに初めて出会った時、今までにない、グローバルに開かれた自由な世界にワクワクしたことを覚えている。

管理者のいない、国境すらない、自由で開かれた世界規模のネットワーク。

それぞれが所有するサーバーを接続し、リソースをシェアしていきながら、ベストエフォートで新しいサービスやコンテンツのトライアンドエラーが許容される空間。

価値に共感する人たちが自発的に集まってギブアンドテイクで新しいクリエイションを発表しあい、アップデートしあうコミュニティ。

そんな思想やカルチャーって、インターネットの世界だけじゃなく、会社や学校といったリアルな組織や空間にも適用されていけば、もっと素晴らしい世界が創れるんじゃないのかな?

インターネットに出会った当時の僕はそんなことを真剣に思った。

そして今もその考えは変わっていない。

インターネットに出会って四半世紀がたつ。

そんなインターネットみたいな働き方ができる場作りを、僕はディレクターバンクで実現させたいと考えている。

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