会社を辞めて、新鮮に感じる景色のひとつに、自分が住んでいる街の、平日の日中の景色がある。
サラリーマン時代は、朝8時の電車に乗って会社に向かっていたので、それ以降の自分の街がどんな世界になっているかなんてじっくり観察したことがなかった。
最近、持病の腰痛を診てもらおうと、平日の朝に駅前の整形外科に出かけた。
9時からの診療開始だったけど、予約をしていないから8時半に行ってみた。が、高齢の方で既に満席。駅前の商店街は、どこもオープンしてないのに、整形外科だけは活気に溢れている。病院なのに活気に溢れている。
みんなで待合室の受付の上に設置してある大型のテレビでワイドショーを観ながら、たまたま隣になった人と話している。
ご婦人達は「最近の若い人達は我慢が足りないから、すぐカーッとなって事件起こしちゃうのよね」とか話していた。
診察の後、隣の調剤薬局へ。ここもベルトコンベアー式に高齢の方で満席だ。
調剤師さんが「ジェネリック医薬品」の説明をしているけど、全く聞く耳を持たないおばあさん。頑なに「先生が言った通りの薬が欲しいのよ」と訴えている。どちらに対してもなんとかしてあげたい衝動にかられる。
自分の住む街の、平日の午前中の景色は、活気あふるシニアの街だった。
インターネットのビジネスのヒントは転がっていなかったけど、「ジェネリック医薬品」はネーミングをもっとわかりやすいものに変えるべきだと思った。