自分のスペックはまず、自分で決めよう。

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サラリーマンをやめて自分で仕事をしはじめて、いろんなフリーランスの方とお話する機会が増えた。
フリーランスの方といっても、十人十色で、いろんなタイプの方がいるけど、最近、そんな出会いの中で、なかなか仕事が取れず苦労している方たちには、何かしら共通の法則みたいなものがあるような気がしている。

「共通の法則」といったら、もっともらしいけど、もっと簡単な言葉で言うと、話していく中でよく出てくる「共通のリアクション」といったほうが近いかもしれない。
そんな法則っぽいメモを今回はここに書いておこうと思う。
 

1.自分にタグ付けが出来ていない。

フリーランスであれ、起業している経営者であれ、自分でビジネスを造っていく立場の人は、何らかしら自分に魅力的な「タグ付け」をしている。
逆に自分にタグ付けができていない、もしくはありがちなタグ付けをしている人は、なかなか仕事を取りづらい感じがする。
どんな仕事をご一緒できそうか質問して一番困るリアクションは、「何でもやります/できます」という答えである。
その他、「ライター」「ウェブデザイナー」といった一般的なタグから、ブレークダウンできていない回答も次に困る感じである。
自分にタグ付けするということは、自分の可能性をそこに閉じ込めることではなく、相手にすべき相手と、その人に話しかける言葉を知っているということである。
これが出来ていないと、お互いにとって質の高いコミュニケーションを取りづらい。(=仕事に結びつきづらい)
 

2.自分に単価がついていない。

お願いしたい仕事の内容とボリュームをお伝えして、いくらくらいでお願いできるか聞いた時(もしくはもっと端的に仕事内容と時給単価を聞いた時)に、具体的な数字で答えられない人には、当たり前だけど、値段がわからないから仕事を頼めない。
例えば、この類の質問をした時に「ケースバイケースですね」といった答え方をする人には、それ以上なかなか具体的な相談に進めない。
誰かに雇われているのでなければ、自分の単価というのはあらかじめ自分でつけておくべきなんじゃないかな、と最近僕は思っている。
具体的に言うと、「時給」である。
見積もりは「作業時間×時給」で作ることができる。
「作業時間」は「量」なので、仮の条件設定をすれば共通のロジックとして相手と共有しやすい。一方で「時給」については「質」であり、その価値基準を相手に納得してもらう必要がある。
ここでも自分にどこまで魅力的な「タグ」がつけられているかどうかで、時給の相場は変わる。当たり前だけど、尖った「タグ」の時給単価は高いし、一般的な「タグ」の時給単価は安い。
 

3.前向きなコメントから返事が始まらない。

仕事の相談をした場合、YesともNoとも言わず、受ける場合のいろんな条件を並べてリスクヘッジしてくるタイプの人には仕事をお願いしづらいし、相談しずらい。
世の中、そんなに自分のサイズにあった仕事が転がっている訳はない。だいたいが、自分のサイズにはハマらない仕事ばかりである。
そんな時、自分のサイズからはみ出た部分に対して、「そこを埋めるための対策や代替の提案を自分で考える」姿勢で返事をするのか、「相手にそこを埋める対策を考えてもらう、もしくはその条件で了としてもらう」姿勢で返事をするのかによって、仕事が具体化する確率は変わってくる。
それに、そのはみ出ている部分ってのは、結構、将来の自分の成長領域だったりもする。
例えば、「今の僕のスキル的には、ここの部分については自信がありません」と正直に言うことも大切だけど、それを踏まえて「そんなのでよければやってみます」と言えるかどうかが、付加価値の高い仕事を造るレバレッジになるんじゃないかな、と最近僕は思っている。
もちろん、一方で受けたくない仕事は、キッパリ「受けません」と断る勇気も必要である。
 
とまぁ、3点ほど最近思ったポイントを書いてみたけど、これから自分でビジネスメイクしようと思っている人は、まず「自分のスペックは自分で決めること」、そこにハマらない領域も、今後の自分(=ビジネス)に繋がりそうだと感じるものには「積極的にリスクを取っていく姿勢」が大切なんじゃないかな、と最近思っている。
もちろん、僕自身にもまったくそれが当てはまるのだけど。

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