サラリーマン辞めて6年経った。〜自分で独立して事業を作っていくために必要な5つの力〜

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サラリーマンを辞め、自分で事業をするようになって6年経った。あっという間の6年だった。

辞めた当時、46歳だった僕は今、52歳になった。

多くの方のご支援やご協力、ご厚意をいただきながら、なんとか今まで事業を回していくことができた。

まだそんなに成功している訳ではないけど、自分なりに「事業をゼロから作っていくっていうのは、こういうことなんだなぁ」と学ぶことがたくさんあった。

今回はそのエッセンスをまとめて紹介したいと思う。

お金の大学という本で紹介されている5つの力というフレームワークがある。

自分で独立して事業を作っていくにも、この5つの力と基本的には同じような要素が必要なんじゃないかな、と最近僕は考えている。

今回、この5つの力をベースに僕なりにアレンジしてみた、「自分で独立して稼いでいくために必要な5つの力(もちろん仮説)」について、公開してもOKなメモに書いていきたいと思う。

1.稼ぐ力=営業力

まず大切なのは、営業力である。すべてはここから始まり、ここに帰結する。

営業って苦手意識を持つ人が多いと思うけど、いざ自分で事業を起こすとなると、自分が営業マンにならざるをえなくなる。

当たり前だけど、営業はその会社の代表が率先してやるのが一番成果が出る。

そして、自分でやってみて最近、思うことがある。

営業というのは、度胸とか切れ味とかスマートさといった見栄えではなく、誠実さとか、顧客の課題解決への踏み込み具合といった、かなり地味なところ(マインドセットに近いところ)で、勝負が決まるんじゃないかな、と最近思っている。

一番最初にご発注いただいた時の喜びは、今でも昨日のことのように覚えている。僕の人生のTOP10に入るくらい嬉しかった出来事である。

そして今は、純粋に「営業って楽しいなぁ」と思えている自分がいる。

当たり前だけど、自分がやっている事業だから、楽しいに決まっている。

2.貯める力=財務管理能力

ここでは、「無駄なお金を使わない」ということと、「キャッシュフロー(預金残高)起点で事業設計をする」という2つの考え方が大切だと思う。

最初の「無駄なお金を使わない」例としては、まず、外注には頼まずできるだけ自分でやる、というのが第一歩、かなと。

できるだけ初期投資と固定費をかけない事業構造で始める。

初めから税理士に依頼せずに、できるだけ自分で経理処理をしてみる。

税務署や年金事務所などの手続きも全部自分でやってみる。

始めからオフィスは構えずに、自宅で仕事をする。

会社運営していく上で、様々なバックオフィス業務があると思うけど、これを自分でやっていく経験って、なかなか味わえないと思ったら、ちょっとしたキッザニアに行った気持ちになって、楽しめないだろうか?

そんな暗示を自分にかけながら、会社設立時にしか味わえないクエストを体験してみるのも、いい経験になると思う。

次に、「キャッシュフローを起点に事業設計をする」という考え方。

これはそのままである。事業は運転資金が命。運転資金があれば、何度でもチャレンジができる。

サラリーマン時代、平社員だった頃の自分の目標は売上だった。管理職になると、売上にプラスして営業利益(コスト管理)が目標になった。おそらく経営者になると会社全体の純利益になる。

PL(損益計算書)のレイヤーで言うと、偉くなればなるほどトップ(売上)よりボトム(利益)部分の数字責任が発生する。

だが、これらは所詮PLの範疇であって、PL自体、誰かに評価してもらうための成績表でしかない。

実際のビジネスオーナーは、PLではなく、手持ちの現金と流動資産を重視する。(当たり前だけど)

なので、大きな仕事を受注して入金が半年先になるくらいなら、来月入金される小さな仕事をたくさんとるほうを選ぶ。

そういったキャッシュフローを起点とした事業設計をしておかないと、すぐに行き詰まってしまう。

ここで経営者にとって、さらに必要になる力として、売上以外の資金調達力(出資や融資)という話もあるけど、話が広がりすぎるので今回は割愛。

3.使う力=外部リソースの活用と、業務環境の自動化

ここでは、「自分の時間をさらに生産性の高いものに転換していくための外部リソース活用」と、「事業拡大に合わせた業務の自動化」の2点が、とても大切だと思う。

まず、前者の「自分の時間をさらに生産性の高いものに転換していくための外部リソース活用」について。

「2.貯める力」では、初めはなんでも自分でやってキャッシュアウトを抑制しよう、という話をしたけど、それは立ち上げ初期の話であって、売上が上がってくるようになれば、自分の時間の使い方を見直して、さらに生産性の高いものに転換していくアテが見えてきたら、積極的に、外部リソース活用したほうがいい。

イメージ的には、自分の時間を「わらしべ長者」的に、さらに価値あるものに交換していく感じである。

すでに自分がやっている業務を外部に出すのだから、中身の仕事の難易度やボリュームは把握済みなので、適切な外部パートナーへの発注も可能になっていると思う。

次に、「事業拡大に合わせた業務の自動化」について。

業務に必要なツールは基本クラウドサービスで実装して、それらを自動化ツールで連携させて、できるだけ運用に人手をかけないようにする。

例えば、僕の場合は、zapier、kintone、Google Workspace、Notion、HubSpotなどでWebマーケティングやそれに連動する業務システムをなるべく自動化している。

あと、細かい話だけど、SNS投稿にしても、あらかじめ予約投稿できるものはまとめてセットしておくとか。

そして、人手が必要な業務は、マニュアル化して、できるだけ誰でも運用できるクラウドサービス上で業務ができる環境を構築しておく。

ここで大切なのは、できるだけ自分で各業務をこなして、その難易度と業務推進にあたって大切なポイントを把握した上で仕組み化、自動化していくことである。

ここでコストパフォーマンスの高い自動化環境を作っておくと、のちのち事業拡大してもコストが上がりにくくなり、利益が出やすくなる体質を実現することができる。

4.増やす力=マーケティング力

「3.使う力」で、事業拡大した時でも対応できる社内環境の自動化が構築できたら、いよいよ事業拡大を実現させるためのマーケティングにお金を使うフェーズになるのだと思う。

そもそも自社のホームページを持つ、というところから始まり、広告やSNSマーケティングやメルマガ配信など様々な施策が考えられると思うけど、大切な軸は「自分の顧客がいるところで、相手の立場にたって役に立つ情報を発信していく」ことなんだと思う。

そしてさらに大切なことは、それを「続けていくこと」。

しかも、営業と同じく、その会社の代表がちゃんと顔を出して情報発信し続けていくことができれば、一番成果が出ると思う。(このあたりのご相談はぜひ、ディレクターバンクまで!)

5.守る力=組織化

「お金の大学」では、ここは資産を減らさないための節税などが取り上げられているけど、会社経営の場合は、ここはきちんとした組織を作っていく、というのが、事業を守っていくための最強の守りの施策になるのかな、と思う。

自分だけでやっていてもすぐに限界は来るし、僕も52歳になってしまったし、いつまでも自分が最前線でやっていくのは難しい。

それに、正直、誰かに助けてもらいたい。笑

とすると、組織化は自分の事業を守る(そして育てていく)ために重要な取り組みである。

そしてそこには、定石はない。なんせ、人対人だから。

ここはいかに若い人と一緒に仕事ができる環境を作っていけるか、が大切なんだろうな、と思っている。

このあたりの僕の組織仮説については、こちらの記事に書いているので興味のある方はどうぞ。

人が成長する会社組織を作るには?

以上である。

そもそも、自分で独立して事業をなにかはじめてみたいのだけど、起業アイデアが見つからない、という方はこちらの記事も参考までにどうぞ。

起業アイデアの出し方7つの視点

そして、実はこの「サラリーマン辞めて◯年」という記事はシリーズ化している。

過去の記事を読みたい方はこちらをどうぞ。

↑「サラリーマン辞めて5年目」記事は、昨年サボって書かなかった。

ということで、すでに会社をやめて6年目に突入していますが、今年もいろいろ嬉しい思いをしたり、悔しい思いをしたりを繰り返しながら、自己成長に励んでいきたいと思いマス!

引き続きよろしくお願いいたします!

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