サラリーマン辞めて2年経った。

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今月でサラリーマンを辞めて2年たった。
相変わらず、小さな所帯ながらも仲間と一緒に会社を経営して、色々ありながらも、なんとかやりくりしている今日この頃である。

そう、一年前にもそんなブログを書いた。
その時は、「辞める前に想像してた通りだったこと」と「想像とは違っていたいこと」という視点で、当時の僕が思ったことをつらつらと書いた。
で、今回、さらに一年がたった。すっかり「サラリーマン抜け」している今日この頃である。普段の会話も基本、ストレートトークである。サラリーマン時代とは違うし、一年前とも違う。
今回は、そんな2年間を通じて、サラリーマン時代と比較して「鍛えられた能力」と「衰えた能力」をそれぞれ10こずつ(!)、ライフハッカーばりに頑張ってピックアップしてみた。
お盆明けで、もうサラリーマン辞めちゃおうかな、と思っている人に、何らかしら参考になれば幸いである。

独立して鍛えられた能力10こ

1.決裁者かどうかを見極める能力

自分でビジネスをはじめると、この視点で人を見極める習性が身につく。いつもはじめてお会いする人には「この人決裁権ある人なのかなぁ」と、僕の中で決裁権スカウターがバーチャルで起動する。(正直に言うと)

2.ダメ出しを受けとめる能力

自分でゼロから事業を立ち上げていくと、いろんな失敗が起こる。そしていろんな人からダメ出しされることがある。でも、そこでイチイチ凹まない。ゼロから始めた分、未来はプラスしかない。1つでも小さな成功を捕まえられればOKなんだから、そのための打ち手をいっぱい出している過程に過ぎないと思っている。

3.見積もりを出す能力

僕たちのビジネスはB2Bなので、基本はクライアントに見積書を出す。この見積りを作る能力というのは、B2Bに限らず、とても大切な能力だと最近思う。極端な話、自分自身にも値付けをしている。当たり前だけど、値段はつけられるより自分でつけたほうがいい。値段の根拠は、値付けした人の価値観にある。自分のビジネスを自分でコントロールするためには、自分の価値観に基づいた見積もりを出す能力がまずは必須だと思う。

4.事務処理能力

さすがに小さな所帯なので、なんでも自分でやらなくてはいけないので、事務処理能力はあがった。特に税制や社会保障面に対する理解が格段に増えた。結果、この国が置かれている構造的な問題を身近に感じるようになった。

5.ブログを書く能力

小さな所帯なので、基本、拡販費を大量につかったマーケティングなどできるハズもなく、地道にブログを書いたりSNSでつぶやいたりしている。おかげで、昔にくらべて自分の中で何をどう書くべきかのライブラリーが増えたような気がする。ブログはやはり習うより慣れろである。

6.人前で話す能力

これもブログと同じで、基本、プロモーションの一環で隔月の勉強会を開催して、人前で頑張って話している。これも習うより慣れろである。昔、金八先生が言ってた「彼も人なり、我も人なり」と心の中でつぶやきながら、いつも登壇している。

7.いろんなタイプの人と仕事をしていく能力

これは、以前「サラリーマンはプロレス、独立は異種格闘技」というブログを書いたことがあるが、独立すると本当に世の中いろんな人がいるなぁ、と感動するくらいいろんなタイプの人と出会う。そこでいつもどうwin-winの構図を作ろうかと、試行錯誤を繰り返している日々である。おかげさまで、2年たっていろんな人と一緒に仕事をするようになった。

8.サーバーを構築する能力

我が社のサーバーは一応、僕が管理している。にわかサーバーエンジニアである。最近は、わからないことがあってもクラウドソーシングやQ&Aサイトが充実しているので、そこで自分より20歳くらい若いエンジニアの方々にいろいろ教えてもらっている。

9.早寝早起きする能力

今は21時就寝、5時起床、そして5時半には犬の散歩をしている。おかげで昔より健康的になった。健全な肉体に健全な精神は宿るのである。

10.コツコツ続けていく能力

僕はいろんなことをルーティン化して自分に課すことが好きである。ルーティン化の肝は、「苦にならずに毎日それを自然にこなせる仕組みやルールを考えること」にある。弱者の戦略の基本は「長期戦」である。僕は楽しみながらそれらをどうやって続けていけるか、いつも考えている。なぜかと言うと、元々飽き性だから。
 

独立して衰えた能力10こ

1.満員電車に耐える能力

もうマジで無理である。あれで往復2時間とか3時間とかありえない。起きている時間の10〜15%が満員電車でじっとしている時間に奪われているかと思うと大きな経済損失である。消費税より高い比率である。

2.面倒な上司や部下とやりくりする能力

今はもうできない。というか、そんなのも嫌だったから独立したのである。「仕事をしていくモチベーションが…」とか「やりたい仕事じゃないんですけど」的な面倒な会話のやりとりとかは今は皆無である。

3.社内業務文書の作成能力

社内業務文書(特に稟議書)など、昔はいろんな人の顔を思い浮かべながら書いたものだが、今となっては平成の香ばしい思い出である。

4.とりあえず飲みに付き合う能力

「まぁ、まぁ、まぁ」みたいな感じで切り出された後、「じゃ、行っときますか?」みたいなことを唐突に言われたりして、自然発生する社内飲み会に付き合うことがなくなった。あと、飲み屋で、次の人事異動の予想話をしたり、俺だけが知っている系の社内噂話大会に付き合うこともなくなった。

5.社内受けする企画書を書く能力

僕はもともと企画部だったので昔はよく企画書を書いていた。今は提案書をよく書いている。2つの違いは、昔書いていた企画書は、社内に通すための文書であり、今の提案書は、クライアントから発注をいただくための文書である。提案書に比べると、昔書いていた企画書は、かなりスイートでロマンチックな内容だったような気がする。

6.上司の意志を察して動く能力

独立したので今はないが、今思えば、基本クライアントワークとほぼ同じスキルが求められていると思う。
そう考えると、B2Cの企業であれ、B2Bの企業であれ、その中で働くサラリーマンは基本クライアントモデルなんだよね。

7.人事評価する能力

サラリーマン時代、管理職だった頃、よくやっていた業務。今考えれば、どう頑張ってもいつもどこかに嘘があるような儀式だったな、と思う。

8.会議で無難なコメントを言う能力

大人数の会議で基本議題に興味はないのだけど、出席した証を残すために、一言だけ、できるだけ多くのひとが同意できる、一見目新しそうで印象に残りそうな意見を可愛く言う技術。

9.徹夜で仕事をする能力

例えば、役員会に提出する審議案件の資料とかを前日徹夜で作成し、徹夜でやった感も演出のひとつとして匂わせながら、翌日の審議でプレゼンする能力。

10.組織の論理を飲み込む能力

サラリーマン時代は納得いかないミッションもあったけど、それはよくサラリーマンでお給料をもらい続ける上での税金だ、みたいな説法で懐柔されてたような気がする。最近は、下手をしたら組織全体で違法行為が平然とおこなわれてしまう時代でもある。
サラリーマンであろうがなかろうが、ひとつの組織に依存して、その論理を許容し続けることは、あらゆる意味でリスクが増えてきているような気がする。
 
とまぁ、なんだか、それぞれ10こって多いかもと思いつつ、意外にすぐリストアップできてしまった。後半部分は書いている途中に若干過去を思い出して自分自身微笑ましくなった。
 
ということで、スーパーサイヤ人目指して3年目も頑張る。

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