元上司から言われたことがある。
会社はステージ毎に重視する人材基準が変わる。自分が評価さていないと思ったら、自分の実力不足だけが問題ではなく、会社のその時のステージで求める人材基準と自分がマッチしていないのかもしれない。もしマッチしていなければ、いくらある面で有能な人でもいい評価をもらうことができないので、違う環境に行くべきだと。
例えば、
立ち上がったばかりの会社だと、正確さではなくスピード重視でまず動ける人材
成長フェーズに入った会社だと、それぞれの専門的な能力で新しい市場を拡大できる才能を持った人材
成熟フェーズに入った会社だと、組織の全体最適をマネジメントしてリスクを最小限にできる人材
そして、その元上司から「もう君は今いる会社では、あまり必要とされていないと思うな」と言われた。すごく直球だけど、とても思いやりのあるアドバイスだった。
僕自身もそう認識していたので、「そうですよね」という返事をした。
人間の寿命が延びていく一方で、会社の寿命がどんどん短くなっているような気がする。
会社は終身雇用を守れなくなった以上、就職というのは結婚ではなく、恋愛に近いものになったのかな、とも思う。
だから、どちらかが相手を望まなくなったのであれば交際は終わり。
しがみついたところでおそらく幸せな交際期間にはならないだろう。
「チーズはどこに消えた?」という本がある。
自分にとってのチーズがなくなったら、その場所から勇気を出して出て行くべきなのだろう。
そして、まさにこれから、僕は新しいチーズを求めて、迷路に踏み出し始めたところなんだ。