今月でサラリーマンを辞めて3年たった。
3年前、自分で起業するためにサラリーマンを辞める際、ある経営者の方から「石の上にも3年ですよ」という話をうかがったことがあった。
「初めは知り合いからのご祝儀相場でそれなりに仕事をもらえるかもしれません。ただ、それだけだと事業にはなりません。そういった仕事をこなしつつ、しっかりとした事業の軸を作っていく必要があります。それには最低3年くらいは時間がかかると思いますよ」
その方はそんなことを僕に話してくれた。
そして「3年後のあなたがどんな軸を作っているか楽しみですね」と最後にエールを送ってくれた。
それから3年たった。自問自答してみる。
あの時から見て、事業の軸はできているだろうか?
それはあの時思い描いていたような軸になっているだろうか?
答えとしてはこうだ。
軸はだいぶんできたと思う。
そして、その軸はあの時思い描いていた軸になっていると思う。(枝葉の部分はいろいろ想定外はあったけど)
それが今の自分に対する正直な自己採点である。
おかげさまで、自分の考えたものが事業として走り出し、なんとかそれでご飯が食べられている。
パートナーや取引先もこの3年で大きく増えた。
僕に関わってくれている全ての人に感謝である。
過去2回、毎年8月に「サラリーマンを辞めて○年経った」というシリーズで記事を書いている。過去の記事はこんな感じ。
→「辞める前に想像してた通りだったこと(主に3つ)」と「想像とは違っていたこと(主に3つ)」についてまとめた記事。
→「独立して鍛えられた能力10こ」と「独立して衰えた能力10こ」についてまとめた記事。
そして今回、3年前の会社を辞める自分にタイムマシンに乗って会いに行けたら、起業に関してどんなアドバイスをするだろうか?というテーマで書いてみたいと思う。
これからまさにサラリーマンを辞めて、自分で起業しようとしている方にも何らかの励みにつながれば幸いである。
サラリーマンを辞めて起業する、3年前の自分に会えたらアドバイスしておきたい7つのポイント
1.今の君は間違っていない。恥ずかしがらずに、失敗を恐れずに前に出よう。行動してみよう。
佐野元春の「約束の橋」の歌詞みたいだけど、まずこのマインドが大切である。
どうでもいい自己顕示欲や、「今の自分にはちょっと無理なんじゃないかな。。。」といった弱気な気持ちは隅に追いやって、一歩目を踏み出すことがまず大事。
3年たつと、今まで自分の可能性を潰していたのは、自分自身でしかなかったことに気づくはずである。
2.自分でまず試してみてから外注しよう。
起業したら、最初はなんでも会社の業務は自分でやってみること。経理事務とか自分の会社のホームページ作成とかなんでも。それを踏まえて、それぞれの業者さんにお願いしよう。
理由は2つあって、1つは外注費は初めからなるべくかけるべきではないということ。もうひとつは、自分がその業務内容の理解があるかどうかで、依頼の質が上がり、結果、費用と先方からのアウトプットの質も変わる、ということ。
3年たつと、サラリーマン時代では経験できなかった領域の経験値を手に入れることができる。
3.Webマーケティングは自分でまわそう。
起業時、会社のブランドは、ほぼ自分自身の存在で構成されている。そこから会社の認知を広げ、ブランドを育てていく最短ルートは、自分自身が会社の広報マンだと割り切って、ネットを使ってダイレクトに情報を発信し続けることである。
ブログでもSNSでもいいので、あなた自身がステークホルダーに向けて話しかけることが、会社のブランドを作っていく上で一番強いマーケティングチャネルになるはずだ。
3年たつと、そのWebマーケティングチャネルがきっかけで新しいビジネスが生まれていると思う。
4.一期一会に誠実に向き合おう。
幸運はいつも外から人の形をしてやってくる。大切なことはそれをキャッチできるアンテナを広げているかどうかである。
幸運が来ていることを見逃さないように、一期一会に誠実に向き合うことが大切。自分を慰めてくれる知り合いと会う時間があるのなら、できるだけ新しい出会いを求めていくべきだと思う。
参考までにこんな記事もどうぞ。
3年たつと、あなたのアンテナに引っかかった、魅力的なパートナーや取引先が増えていると思う。
5.自分の言葉を磨き続けよう
自分の事業を人に説明する時、理解してくれなかったり、うまく刺さらなかったりするケースが初めは多いと思う。実績がないから当たり前である。
どういう言葉で説明すれば自分の事業の魅力を理解してくれるか、常に言い回しや表現方法を見直して、磨き続けることが大切である。
3年たつと、自分の事業とこれから進むべきコンセプトを表す言葉に出会えているはずである。そしてあなたの言葉には説得力が生まれているはずである。
6.本当に嫌なこと以外は引き受けてみよう
起業当初は、実績がない分、相手方も自分の事業に対する理解が少ないので、いろんな角度の仕事の相談がくると思うけど、本当に嫌なこと以外は、快く仕事を引き受けてみよう。
それらの活動の中で、きっと新しい可能性が生まれるはず。
どんな成果を出してくるかわからないあなたに発注している相手も、初めの取引であなたを試している部分があるはずだ。
3年たつと、その延長線でお付き合いしている取引先が、今の事業モデルの優良顧客になっていることがある。
7.毎日の積み上げを習慣にしていこう
習慣化とは、自分の未来を自分自身でコントロールしていく一番現実的な手段だと思う。
千里の道も一歩から。1日1日、その日にやったタスクを振り返って、どこまでやりきることができたか、自分自身を評価していく。
その中で、できるだけ未来につながる積み上げを毎日習慣として織り込んでいく。
3年たつと、3年前に夢見ていた景色が目の前に広がっているはずだ。
まとめ。4年目に向けて。
ということで、来月から、サラリーマンを辞めて4年目に入る。
でも、4年目というより、第二回「石の上にも3年」ツアーの1年目という意識で、今までとまた違った挑戦を始めたいと思っている。
今まで3年間で積み上げてきた信頼や商流をさらに発展させる意味においても、それらを土台に、さらに新しい事業の取り組みに挑戦したいと思っている。
うまくいくかどうか?
諦めないかぎり、それは必ずうまくいくと思っている。
3年後の自分もきっとこう言っているはず。
「今の君は間違っていない。これからも失敗を恐れずに、前に進み続けよう。行動し続けよう」
追記:
起業でうまくテイクオフするためのポイントを、僕なりの経験をもとにまとめてみました。
あー、もう独立しちゃおうかなー、と思っている方は参考までにどうぞ。
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