若いサラリーマンだった頃の僕は、数字があまり好きではなかった。
ノルマや予算進捗の詰め会議といった、プレッシャーの象徴のように感じていたからだ。
でも今、会社を経営する立場になって、日々いろんな数字と向き合っている。
そして気づけば、数字のやりくりを楽しめるようになっている自分がいる。
仕事を成長させるコツは、「数字を楽しむ癖やテクニック」を身につけることかもしれない。
最近、そんな風に考えている。
ビジネスや仕事を成功させる重要な成功要因は、「継続」である。
そして「継続」のカギは、「挫折しにくい環境づくり」と「定期的な振り返り」にある。
さらに、それらを実現するために必要なのが、自分の行動と結果を“数字で見える化”する環境を整えること。
つまり、自分専用の「ダッシュボード」を持つことだ。
日々の動きや変化を数字で把握できると、成長や達成感を感じられる。
それが、前に進む力になる。
そこで今回は、「楽しめる数字」をつくるための3つの基本的な考え方を、備忘録がてら、公開しても大丈夫なメモとして書いておこうと思う。
楽しめる数字をつくる3つの視点
① 目指したい未来を数字にする
まずは、自分にとって「目指したい未来の数字」を決めること。
「いつまでに、何を、いくら」──これを明確にして宣言すること。
たとえば会社を経営しているなら、「◯年後に年商◯円」といった具体的な目標を設定する。
数字に“意志”を込めて宣言すると、不思議と現実もそこに向かって動き出す。
それが、最近わかってきた数字の面白さだ。
ここで大切なのは、「時期を決めること」。
中長期の経営戦略の場合、まずはビジョンの達成時期を定め、それを定量的に表現したものを最終目標の数字として設定し、そこから逆算するかたちで今年や来年の予算を作っていく。
抽象的だったり、達成時期が決まっていないビジョンというのは、逆に言うと、実現する確率は低い。単なる掛け声で終わる可能性が高い。
「どんな未来を目指したいのか?」という意志をまず具体的な数字にして、そこを起点に“フィードフォワード”の発想で数字を組み立てていくことが大切だと思う。
② 日々の自分の励ましになるKPIを設定する
次に大切なのは、日々の行動を数字で“見える化”すること。すなわち、KPI(重要業績評価指標)の設計である。
いきなり結果を追うより、まずは活動量をKPIにするのがおすすめ。
たとえば「今週は何人に会ったか」「SNS投稿を何件したか」など、自分の行動を数値で把握するだけでも、達成感が生まれる。
そして慣れてきたら、成果により近い数字(商談化数やエンゲージメント数など)へと、KPIの軸をスライドしていけばOK。
KPIは、自分の成長を感じるための“物差し”のようなもの。
“ノルマ”ではなく、常に“励まし”になるような軸で設計し、成長に合わせてその軸自体も見直していくことが大事だと思う。
③ 嫌な数字を真っ先に見る癖をつける
売上や利益など、結果が思わしくないときは、つい数字から目を背けたくなる。
でも、そんなときこそ「バッドニュース・ファースト」の精神で、悪い数字ほど早く見て、早く修正対応するようにしている。
目をそらして時間が経つほど、打てる手段の選択肢は減っていく。
逆に、早く向き合えば向き合うほど、改善の確率は上がる。
ビジネスをどれだけ成長させられるかは、突き詰めると「嫌な数字と向き合った経験量」に比例するのだろうな、と最近感じている。
そういう意味では、嫌な数字の発見は、自分のビジネスをもう一段階成長させるチャンスでもある。
最近では、悪い数字を見ても、昔より冷静に対応できている自分に気づくことが増えた。
「もしかして、昔より成長したかも、自分」──そう思える今日この頃である。
まとめ:数字で、自分の成長を楽しむ
仕事の成長も、自分自身の成長も、数字との向き合い方次第で大きく変わる。
ビジョンを数字にして可視化し、日々の活動を数字で振り返り、悪い数字にも冷静に対応していく。
このサイクルが回りはじめると、仕事に対する取り組みがぐっと前向きになる。
「動けば数字がついてくる」という実感が、自分の背中を押してくれる。
僕自身、まだまだ発展途上だけど、自分のダッシュボードを見ながら、そんな“計器飛行”を楽しんでいる。
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