初めて会う人に、どう自己紹介をするか。
これって、思っている以上に大切だなと感じることが多い。
ディレクターバンクを運営していて、これまで300名を超えるディレクターの自己紹介を見てきた。
同時に、自分自身も日々、商談や初回の打ち合わせの場で自己紹介をしている。
そんな立場にいると、どうしても感じることがある。
自己紹介の仕方ひとつで、その後の会話が前に進む人と、なかなか進まない人が、はっきり分かれることがある。
話がうまいかどうかでも、経歴がすごいかどうかでもない。
もっと手前のところで、何かが決まっている感覚がある。
ネットの世界でも、自己紹介文の重要性は確実に増している。
SNSにしろ、SEOにしろ、LLMOにしろ、発信している情報の評価軸のひとつに、「それ、誰が発信している情報なのか?」という点が大きく影響している。
自己紹介文は、就職活動のときだけに必要なものではない。
たかが自己紹介文、されど自己紹介文。ということで、今回はあらためて、営業とAI時代の両方で効く自己紹介文とは何か、自己紹介文の具体的な書き方について、自分なりに考えをまとめてみたいと思う。
前提その1)営業の現場で、自己紹介が果たしている役割
BtoB営業の場合、顧客ごとにソリューションを必要とするタイミングは違う。
だから初回商談で大切なのは、その場でニーズにぴったり合う提案をすることよりも、本当に必要になったときに、思い出してもらえる関係性をつくれるかどうかだと思っている。
人は、その人から「どんな話を聞いたか」は、意外とすぐ忘れる。
一方で、その人と会って「何を感じたか」は、案外覚えている。
初回の商談でこちらがいくら細かい説明をしても、多くは時間とともに忘れ去られてしまう。
でも、
「この人は◯◯についての専門家なんだな」
「この領域の話なら、この人に聞けばよさそうだな」
という印象が残っていれば、必要なタイミングで、その人の“脳内検索”にヒットする可能性が高くなる。
その役割を担っているのが、自己紹介なのだと思う。
前提その2)SNS・AI検索時代における自己紹介の意味
SNSでは以前から、プロフィール設計の重要性が語られてきた。
最近はそれに加えて、SEOやAI検索においても、
情報の発信者そのものの評価や評判が、コンテンツ評価に影響する
流れが強まっているように感じる。
今後は、
- 自分はどんなキーワードと結びつきたいのか?
- どんな文脈でネット上に登場したいのか?
を意識しながら、
自分という存在をひとつのコンテンツとして最適化していく
必要が出てきている。
ネット上の自己紹介文は、自分というコンテンツのディスクリプションであり、他者の目に触れる際のファーストタッチ・コンテンツでもある。
で、それらを踏まえて、どんな自己紹介文がいいのか?研究してみた
いろんな本やネットの情報を参考にしつつ、自分なりに試行錯誤してみた結果、今は、自己紹介文の基本構成は、次の5要素に落ち着いている。
自己紹介文の基本構成要素
- パンチライン(肩書き・キャッチコピー)
- 一次情報(現状と過去実績・エピソード)
- 解決できる悩み(誰の、どんな課題を解決するか)
- 将来の展望(どんな未来を作りたいか)
- パーソナリティ(人となり)
以下、それぞれの項目について、補足説明したいと思う。
1. パンチライン(肩書き・キャッチコピー)
会社組織に所属していれば肩書きが用意されていることも多いが、個人事業主の場合は、肩書きは自分で設計できる。
その場合は、
「自分は、相手にとってどう捉えてほしいのか?」、
できるだけ顧客視点で端的に言える肩書きやキャッチコピーを用意したい。
◯◯の専門家、◯◯のスペシャリスト、などで十分だと思う。
そう考えると、昔のプロレスラーのキャッチコピーは、今見ても本当によくできている。
2. 一次情報(現状と過去実績・エピソード)
ここでは、単なる業務内容の説明だけでなく、
- パンチラインの裏付けとなる実績や定量情報
- なぜ今、そのビジネスをしているのかが伝わる過去のエピソード
を意識してみるといい。前者は説得力、後者は共感を生むための材料になる。
3. 解決できる悩み(誰のどんな課題を解決するか)
ここは、顧客定義のパート。
「誰のどんなときに、自分のことを思い出してほしいか」
という視点で、
顧客側の課題キーワードをきちんと表明する。
自己紹介を「自分視点の機能説明」で終わらせないために、とても重要な要素だと思っている。
4. 将来の展望(どういう未来を作りたいか)
自分が仕事を通じて実現したい価値観やモットーでもいい。
顧客は、課題を解決できるかどうかだけでなく、どんな価値観で仕事をする人なのかも評価するので、その判断材料を提示することが大切。
5. パーソナリティ(人となり)
出身地や、好きな食べ物、趣味など。
ここは、アイスブレークのきっかけになる糸口としておいておくイメージ。
自己紹介文は、2パターン用意しておくと使いやすい
自己紹介文のアウトプットとしては、次の2パターンを作っておくと、いろんな場面で使い回しがしやすいと思う。
パターン①:ショートバージョン(150文字程度)
ブログの「この記事を書いた人」や、セミナーの講師プロフィールなどに掲載する自己紹介文。
1〜3の要素を中心にまとめる。
例えば、今の僕の150文字プロフィールは、こんな感じ。
Web集客の企画・運営ディレクター。1970年兵庫県姫路市生まれ。
1996年より富士通系インターネット接続大手のニフティ株式会社で、数多くのWebサービスの立ち上げに従事。
2016年にディレクターバンク株式会社を創業。300名を超えるWeb人材バンクを構築し、数多くの企業のWeb集客支援を手掛ける。
パターン②:フルバージョン(400文字程度)
自社サイトのプロフィールページや、プレゼン資料の自己紹介スライド用。
1〜5の要素をすべて盛り込む。
例えば、今の僕の400文字プロフィールは、こんな感じ。
Web集客の企画・運営ディレクター。1970年兵庫県姫路市生まれ。山羊座のB型。
お客様の事業運営の視点にたった、Web集客の課題設定、戦略策定、実行、改善をトータルで支援するのが得意。
1996年より富士通系インターネット接続大手のニフティ株式会社で、数多くのWebサービスの立ち上げに従事。
2009年モバイルビジネス部部長としてモバイルメディア事業を立ち上げ、その後、サービス事業部長としてWebサービス事業を推進。富士通クラウドテクノロジーズ株式会社に分社化後は、中小企業向けのIT活用支援事業を統括。
2016年にディレクターバンク株式会社を創業。300名を超えるWeb人材バンクを構築し、様々な企業のWeb集客支援を手掛ける。
多様な価値観や立場で働くWebのプロ人材と、Web集客に課題を持つ企業とのWin−Winになれる協業モデルをプロデュースしていくことを、自身の活動コンセプトとしている。
その他、自己紹介文を作るときのコツ
1. 自分を思い出してもらうために、3つのキーワードで自分をタグ付けしてみる。
キーワードの選定ポイントは「過去」「現在」「未来」の時間軸で探してみるのもあり。
例えば、現在を「SNSマーケター」というキーワードだけで自己紹介していた場合、1語だと印象に残りづらい場合は、過去「野球で甲子園にでた(=野球)」とか、未来「お好み焼きやさんを開業したい(=お好み焼き好き)」とか、を自己紹介で設定すると、もしかして、もう少し印象に残るのかもしれない。
そして、将来、野球か、お好み焼き(飲食)に関するSNSマーケティングの仕事の相談が来るかもしれない。(すごく適当)
2.各SNSプラットフォームやメディアで出す表示名や肩書きは統一する。
都度、自分の表示名(本名+会社名)は固定にして、肩書や自己紹介文のコア部分は揃えておくこと。そうしたほうが、LLMO的にも同一人物として認識されやすい。
3.自己紹介文も定期的にPDCAを回してみること
こちらが言いたいことと、顧客から求められていることがズレているところがあったら、定期的に自己紹介文を見直していくこと。
あまりにも顧客のニーズに合わせすぎても、オリジナリティが失われるのでバランスが大切。
実際の商談、口頭での自己紹介や、相手からもらうコメントでうまく使えるワードがあれば盛り込む。
4.口頭で自己紹介を話す時は、自分のエピソードを少し厚めに話すといいかもしれない。
以前、こちらの記事にも書いたのだけど、「何を売っているか」よりも、「なぜ売っているのか」という点を、自己紹介の中でもきちんと語られると、その後の提案に説得力が生まれる。
要は、自分のビジネスを「一人称できちんと語る」ことが、他社との差別化を語ること以上に、顧客からの信頼を獲得する第一歩になるのだと思う。
以上が、個人的に調べて試行錯誤している、自己紹介文の書き方である。
また、新しいコツを見つけたら紹介していきたいと思う。
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