ググらなくなった顧客に向けて、どんな情報をどう届けるべきか?

自分自身も、もう「まずはWeb検索」ではなくなっていた

何かを調べるとき、最初にどこを開くか。

少し前までの答えは「Googleで検索する」だった。ところが最近、自分の行動を振り返ってみると、どうもそうではなくなってきている。

新しいサービスやトレンドに出会うのは、SNSやYouTubeの中だ。「これ、なんだろう」と思ったら、次にAIに聞いて深く調べる。そして最後に、「この会社、この商品のWebページを見に行ってみるか」と固有名詞でWeb検索する——いわゆる指名検索だ。

検索エンジンは、出発点ではなく、最終的な確認の場所になっていた。

SNSやYouTubeで知り、AIで深く調べる。Web検索に到達するころには、すでにある程度の判断が形成されている。そんな購買行動のパターンが、じわじわと広がっているのだと思う。

では、この行動変化は、BtoB企業のWebマーケティングにどんな変化をもたらすのか。

「幅広なキーワードで露出する」戦略が効かなくなっている

これまで多くのB2B企業が取り組んできたコンテンツマーケティングの基本的な考え方は、こうだった。

サービスに関連するキーワードを洗い出し、そのキーワードで上位表示されるようコンテンツを作り込む。幅広い検索流入を獲得して、リード獲得につなげていく。

この戦略が機能してきたのは、顧客が「まず検索」で情報収集を始めていたからだ。顧客が検索エンジンを開き、そこで自社のコンテンツに出会う。その接点を設計することが、Webマーケティングの起点だった。

ところが、情報収集の出発点がSNSやAIに移り始めると、この設計が崩れてくる。

SNSでは公式情報よりも、人柄や考え方に共感できる人の発信が信頼される。AIは複数の情報ソースを横断的に調べた上で、それらを統合して答えを返す。そのプロセスの中で、顧客はすでにある程度「どの会社に相談するか」のイメージを形成している。

Web検索にたどり着いたとき、顧客が打ち込むのは「マーケティング支援 会社」ではなく、「ディレクターバンク 実績」のような固有名詞だったりする。

つまり、Web検索をされる前に、勝負はついていることがある。

だとすれば、問うべきは「どのキーワードで上位表示するか」ではなく、「どんな文脈で自社の名前を思い出してもらい、指名検索してもらえるか」ということになる。その文脈を育てるのは、コンテンツの中身だけではない。発信のトーン、視点、姿勢——そういったものを含めて、顧客は「頼りにする相手かどうか」を無意識に選別している。

「この会社はどういう考え、どういう姿勢で顧客に接しているか」を日頃から地道に伝え続けること。その積み重ねが、指名検索という形で返ってくるのだと思う。

顧客の「本当の問い」に答えられているか

GoogleのAI要約が普及してから、「ゼロクリック検索」が話題になっている。AI要約だけで完結して、他のWebサイトに遷移しない検索行動だ。6割を超えるという調査もある。

ただ、AI要約がその場の問いに答えたとしても、顧客の本質的な問題が解決したわけではない。概要を知った人は、次に何を知りたいと思うのか。「検索キーワード」ではなく、その「次の具体的な問い」にきちんと答えられていくことが、これからのAI検索時代のコンテンツマーケティングで成果につながる糸口になっていくのだと思う。

そして、「検索キーワード」ではなくなったけど、ターゲットとなる顧客が、どんなときに何を知りたいと思うかを深く掘り下げて、コンテンツを企画していく設計思想自体は、本質的なところは、昔から何も変わってはいない。

さらに、SNSやさまざまなWebメディアで「どんなときに自社を思い出してもらうか」という文脈で評判を形成していく活動も、同様である。

途中のプロセスがAIで情報収集していく形に変わったとしても、SNS等で認知を獲得し、信頼される評判を積み上げるという「入り口」と、顧客の具体的な問い(本質的な課題)に答えるという「出口」。

この入口と出口の両端を押さえることが、AI検索時代になっても変わらないコンテンツマーケティングの基本的な骨格であり、その重要性がさらに増してきているのだと、最近あらためて感じている今日この頃なのである。

ということで、今度、このAI検索時代のコンテンツマーケティング戦略設計について、リアルセミナーを開催します。ご興味のある方は以下、ご覧ください!

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